工場における配管工事の種類や材料を紹介!!


皆さんこんにちは。大阪府大阪市を拠点に、機械器具設置工事・配管工事・製缶工事を手掛けている株式会社大阪太平クリエイトです。


工場での製造作業に必要な液体・気体・エネルギーなどを、工場内へ送り込むには、通り道となる配管が必要です。工場で取り扱う物質は特殊なものが多いため、目的にあった配管工事を安全に施工するには、高度なスキルや豊富な知識・経験が求められます。


この記事では、工場における配管工事の特徴や種類、材料ごとの違いなどを詳しく解説します。




■工場の配管工事とは?配管工事の基礎知識を紹介



工場の配管工事とは、建物内で設備を稼働させるのに必要な配管の設置工事をさしています。工場では、多くの配管が設置されており、通っている物質もさまざまです。工場の種類や配管の設置場所、利用目的などによって、適切な配管を設置しなくてはなりません。配管をつなぐタンクの設置工事も、配管工事の仕事のひとつです。


配管工事の施工業者によっては、配管の製作から請け負っているところもあります。配管の機能は、工場全体の安全性にも深く関係するため、配管工事の仕事には高い技術が求められます。例えば、工場内のガスが通る配管で溶接ミスがあった場合、ガス漏れにより大惨事につながる可能性があるのです。このため、配管工事は慎重かつ確実に施工することが大切です。


また、配管工事の施工計画は、工場の種類や設備の配置状況などに合わせて行う必要があります。全ての工場に共通する配管方法は存在せず、オーダーメイドの対応が必要です。現場に合わせた臨機応変な対応も求められ、工場の配管工事は奥が深い仕事だと言えるでしょう。




■工場の配管工事の種類と特徴



配管工事は、敷設するパイプの使用目的によって種類が分かれています。主な種類の特徴や用途を解説します。



・プラント配管

プラント配管工事は、さまざまな業種の大型工場で必要な配管を設置する工事です。食品工場・化学工場・自動車工場・機械工場・発電所・製鉄所・製紙工場など、業種は多岐に渡ります。


プラント配管によって移送される物質は、水・酸素・熱湯・蒸気・窒素ガス・燃料などがあり、物質ごとに適した配管の素材も異なります。プラント配管には、圧力計や配管系統の機器も設置する必要があり、幅広い知識が求められます。



・蒸気配管

高温高圧蒸気・中圧蒸気・低圧蒸気などを、蒸気を発するボイラーから所定の機器まで供給するための配管工事であり、食品製造工場で多く見られます。蒸気が大きな圧力と温度を保ったまま、機器まで供給しないといけないため、配管の素材は耐圧性能と耐温性能の両方が求められます。



・給排水、衛生配管

工場では、製品の冷却・洗浄や温湿度の調整、工場内の食堂やトイレなどで、大量の水が必要です。水の供給をスムーズに行い、製造工程を円滑に進めるには、給排水衛生配管を適切に設置・管理することが大切です。


工場内で水が使えなくなると、工場の稼働そのものがストップしてしまうだけでなく、排水設備の不具合により水質汚染を引き起こす恐れもあります。給排水衛生配管を含む給排水設備は、建築基準法・建築物衛生法・水道法などにより、定期的な点検の実施が定められています。確実な点検実施を心がけましょう。



・ガス配管

工場内に都市ガスを送り込むためのパイプ敷設工事が該当します。ガス配管工事の4月には、半導体製造装置配管・高圧ガス配管・特殊ガス配管などがあります。


万が一ガス漏れが発生すると、爆発する危険性が高いため、高度な技術が必要な仕事です。ガスの使用に関しては、工場ごとで独自の作業手順や安全基準が規定されており、安全基準に適合するガス配管が求められます。




■配管工事で使われる材料の種類と特徴



配管工事で使われる配管の材料は、大きく分けて金属製(金属管)非金属製(非金属管)があります。それぞれの特徴によって、適した設置場所が異なりますので、設置場所に合わせた配管の準備が必要です。



・金属管

金属管に使われる素材は、鉄・アルミニウム・ステンレス・銅・炭素鋼・合金鋼などがあります。このうち、炭素鋼と合金鋼は聞き慣れない素材かもしれません。炭素鋼は、炭素と鉄の合金であり、合金鋼は炭素鋼にクロムやニッケルなどを混ぜた素材です。


金属管全般にいえる特徴は、耐久性が高く、高温・高圧に強いという点です。上記で挙げた素材のうち、特に耐久性に優れているのは鉄であり、屋外の設置に多く用いられます。アルミニウムは、軽量で取り扱いやすい特徴があり、熱交換器などの配管に使われますが、耐食性に欠ける点に注意が必要です。


ステンレスは、錆びにくく強度に優れた素材であり、食品工場や医療分野などで用いられます。銅管は、配合する素材により幅広く強度を変えられ、殺菌作用を持っています。炭素鋼は、炭素の含有量を変えると強度や腐食性も変えられる素材です。合金鋼は、温度変化に強い性質を持ち、加熱炉や熱交換用の配管システムなどで使われています。



・非金属管

樹脂製(PVC・PE・PP・FRPなど)の塩ビ管を用いた配管です。非金属管の特徴は、金属管よりも軽く耐食性に優れている点です。樹脂ごとの性質により、適した使用場所が細かく分かれています。


PVC(ポリ塩化ビニル)は、低コストで加工しやすく、工場だけでなく農業などでも使われている素材です。PE(ポリエチレン)は、形を変えやすく耐用年数が長いうえ、耐圧性にも優れており、地下や河川など腐食が進みやすい条件でも長持ちします。


PP(ポリプロピレン)は、耐熱性と耐薬品性が高く、半導体工場で多く導入されている配管です。FRP(繊維強化プラスチック)は、軽量かつ高い強度を持ち、耐薬品性にも優れていることから、化学プラントなどで使用されています。


工場における配管工事では、素材の性質にあった配管の選択および施工が重要です。導入前には、設置場所に求められる配管の性質をしっかりと確認しておきましょう。




■配管工事において注意すべき点



適切な配管工事は、工場全体の安全を守るためにとても重要です。配管工事の施工において、特に以下の3つに注意する必要があります。



・施工ミスによるトラブル

配管工事における施工ミスは、たとえ些細なものであっても、決して許されるものではありません。配管を通る液体やガスなどは、高温高圧のものや腐食性の高いものなど、危険性が高い物質が多く、特に化学工業では強アルカリや強酸などの物質も含まれます。施工ミスにより、配管の漏れや機器の不具合などの問題が起こりやすくなるのです。


最悪の場合には、社員が怪我を負ったり、事故につながったりする恐れもあるため、施工ミスは絶対にしないよう細心の注意が必要です。



・安全管理の不備による事故

工場での配管工事は、高所での作業が必要な場合も多くあります。また、重量物の扱いを伴う配管工事では、重量物の移動に神経を集中させなくてはなりません。


安全管理に不備が生じると、思わぬ事故が発生するリスクも高まります。工場全体で、適切な安全管理が行われているかを、工事前に確認しておくことが重要です。



・環境への影響

工場では、大量の水やガスなどの物質が日々使用されています。配管工事やその後のメンテナンスなどで配管に不備が生じ、物質が適切に処理されずそのまま排水管や土壌に漏れ出すと、環境汚染が発生するおそれがあります。また、工事現場の騒音や振動なども、周辺住民に迷惑をかけることがあります。


これらのリスクを回避するためには、配管工事の施工業者が高い技術と経験を持っていることが大切です。また、安全管理や環境保護に向けた十分な対策も求められます。配管工事の施工会社を選ぶ際には、ここまで解説した点に目を向け、信頼のおける業者へ依頼するようにしましょう。




■まとめ



配管工事は、現場となるプラントによって規模が変わり、配管の場所などの工事内容も現場ごとで異なります。配管工事の目的や、配管に流す材質などによって、適切な配管の素材を選ぶことも大切です。


トラブルや事故が発生しないよう、安全に配管工事を施工するには、今回紹介した内容を参考にしながら、工事を依頼する施工会社について多くの情報を集めるようにしましょう。




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